木造の工法、種類について(在来軸組み工法・2×4・板倉構法の違い)

わかりやすい!木造工法の種類と違い

日本国内においての木造住宅の工法を調べると、「在来軸組工法」から始まり、「2×4(ツーバイフォー)工法(枠組壁工法)」「木造ラーメン工法」、「SE構法」など数種類あり、また、ハウスメーカー独自の構法があったり、、それぞれに良い面があるようで、何をどう選んでよいか悩んでいる方は多いのではないでしょうか。

主流である在来軸組工法と2×4の違いというのは、よく比較されていますので、ここでは、板倉構法も含めた3種類についてご説明したいと思います!

※主に壁の構造について比較します

1.平面で比較

在来軸組

zairai01.jpg

2×4

24.jpg

2×6(ツーバイシックス)など、数字が大きくなると材木のサイズが大きくなり強度も大きくなります

 

板倉造り

itakura.jpg

2.立面で比較

在来軸組

zairai02.jpg

2×4

24-02.jpg

※このようなパネルを床と天井にも組み合わせ6面体を作り強度を高めます

 

板倉造り

itakura2.jpg

3.壁のつくりを比較

在来軸組

zairai03.jpg

 

2×4

24-03.jpg

 

板倉造り

itakura03.jpg

耐震性

在来軸組と2×4工法においての比較は、壁量のバランスや耐力壁の量、パネルの厚さ等によって異なりますので、どちらがより耐震性があるとは一概には言えません。

板倉造りは、大地震にも粘り強く持ちこたえる造りです。粘り強いとは、柱と壁が金物で固定されていないために、建物全体が揺れることで力を吸収し、倒壊を防げるということです。

防火性能

どの工法も、外装材等によって防火性能を得られます。もし火災がおきた場合、有毒ガスが発生しにくいのは板倉造りの家です。

調湿性能

板倉造りで仕上げ材となる杉は、木材の中でもとりわけ多孔質(微細な穴が多い)なため、湿度が高い時には水分を吸い、乾燥している時には水分を吐き出すことで、高い調湿性能を発揮します。 

画像 023.jpg

使用する木材は、一般的な木造住宅の3倍以上!

 

シックハウスなどに対する安全性

在来軸組、2×4においても、室内の仕上げについてビニールクロスを使用しないなど、自然素材を多用することで安全性を高めることができます。

化学物質過敏症の方は、集成材や合板に使われる接着剤で症状がひどくなる場合があり、また、今症状がない方でも、新築住宅の新建材の匂いをかぐと頭痛がするという方は、数年後にシックハウス症候群や化学物質過敏症を発症するリスクがありますので、集成材や合板、薬剤処理した木材などには注意が必要です。

 

板倉造りのデメリット

1.無垢材なので反りや割れができる

木の調湿作用で膨張したり収縮したりする際に、木の表面にひびが入るような状態になります。

住み始めて1年くらいは、ピシッ!!と大きな音が鳴り響き、びっくりするくらいです。

杉はやわらかい木なので、床は傷がつきやすく、物を落とすとへこみができます。

※やすりで削ってワックスを塗り直すと目立たなくすることはできます。

※木の表面のひびや割れは、木材自体の強度には問題ありません。

 

2.今どきのスタイリッシュな内装ではない

室内が木で覆われます。ボードを貼って、しっくいやクロス等で仕上げを変えることもできますが、その部分は割高になります。

 

3.工期が長め

大工さんの手間がかかる工法ですので、通常より日数がかかります。

画像 110.jpg

 

板倉づくりの家に戻る