板倉造りの家
厚さ54mmの無垢の木に覆われています。
本物の木の香りに包まれた心地よい住まいです。
・わかりやすい!在来軸組、2×4との違い
化学物質や金物を極力使わずに造ります。解体時にゴミにならないことはもちろん、再利用や移築も可能です。
住んでみて・・
私自身、板倉造りの家を設計して、実際に住んでみて10年が経ちました。
全てが無垢の木ですから、あちこち傷だらけとなりましたが、程良い風合いで、いい味が出てきたと感じています。
ビニールクロスなどは使っておりませんので、接着剤の匂いもなく、汚れも気になりません。
メンテナンスしながらですが、本当にこの家は長持ちしそうだと実感しています。
板倉造りとは
板倉造りは、伊勢神宮や、東大寺正倉院でも使われている伝統的な工法です。
何百年も前からの先人の知恵による日本の風土に合った造りです。
柱と柱の間に、3cmの杉板を横にして落とし込んでいき、壁をつくります。
この外側に、さらに杉板を縦に張っていくことで、防火性能が上がります。 (大臣認定取得済)
また、その外側には、断熱材、外壁材を張ります。
落とし込んだ3cmの杉板は、そのまま内装材となり、ビニールクロスなどの壁紙による内装仕上げ材は不要です。
全て無垢の木で囲まれた家になります。
間伐材や、節のある材を利用したり、塗装などは自分達でやるなど、コストを下げる方法があります。
将来、「柱や梁を再利用する、古民家として孫の代へ残す、他の地へ移築する」など、板倉の家は資産として残る家です。
※施工:剱持工務店
移築可能な伝統構法
東日本大震災の際、福島県いわき市に建てられた仮設住宅は、板倉造りでした。
いわき市で役目を終えた住宅は、2018年の西日本豪雨での被災地である岡山県に移築されました。
再利用できる、板倉づくりならではのプロジェクトで、日本の木をふんだんに使うことから、今後継承していきたい試みだと思います。
2020年には、「木造建造物を受け継ぐための伝統技術」がユネスコ無形文化遺産に登録されました。
無形文化遺産で造られた家に住めるというのも、感慨深いものではないでしょうか。
板倉の家 モデルハウス見学できます